穏やかな時間が流れる村の「開運の郷」と銘打ったふたつの宿

島宿

2016/05/04

ペン

福永千景

開運の郷やけうちの宿の外観

奄美の奥座敷と呼ばれる地

 

奄美空港へ降り立ち、南に車を走らせること1時間30分。着いた村は、
地元で「奄美の奥座敷」と呼ばれることもある宇検村。

他の奄美の市町村が外海に面しているのと違い、宇検村は大きくU字を描く湾に沿って集落が点在する村。

訪れた人が静かで穏やかな空気を感じるのは、そんな地形のせいかもしれない。

U字の湾は「やけうち湾」と呼ばれ、
波も静かで穏やか。
陽の光りにより朝に夕にその姿を変える。

 

タイプの違うふたつの宿

開運の郷やけうちの宿のきゅらむん館

やけうち湾の近くにある宿泊施設の「やけうちの宿」は、
「きゅらむん館」と「コテージ」というふたつのタイプの宿泊施設がある。

「きゅらむん」とは、奄美の方言で「美しい女性」という意味。

だからと言って、「きゅらむん館」が女性専用だということではなく
、どんな人でも宿泊できるホテル仕様となっている。6室ある客室は、全室ツインルーム。
1階には、畳の大部屋があり宴会場としても利用できる。

開運の郷やけうちの宿のコテージ

一方のコテージは、キッチン付きのお部屋で、
5つの棟がそれぞれ独立している。

周囲を気にしないでのんびりとくつろぎたい方には、快適な空間になること間違いなし。
コテージには、それぞれ奄美らしい名前がついているので、どのお部屋になるのかもお楽しみのひとつ。

 

地元の人たちとの交流の機会

うけん食堂の食事を運ぶ店員

ふたつの宿のフロントは、ユニークなことに隣接する「うけん食堂」にある。
この「うけん食堂」は、宿泊客の食事処にもなっている。

食事付きの宿泊を選んだ場合は、「うけん食堂」に食事が用意されるのだが、
ここは地元の方やその他の観光客の方も食事に来られる場所。

気さくな地元の方たちと交流できる機会もできるはず。
旅の醍醐味は、人との出会いでもある。

気が向いたら臆せず気軽に声をかけてみるのも楽しいかもしれない。

うけん食堂のロビーに座る親子

のんびりお散歩

 

奄美空港からの利便性は、さほど良くないといわれる村。
それでも車で2時間弱あれば辿り着く。

意外にも全日本代表のバレーボール選手達が泊まったことも一度だけではない。
中学生から社会人まで、様々なスポーツ選手たちの合宿先としても利用されている。

近隣には、「やけうちの湯」など大浴場があったり、「うけん市場」という地元の加工品、野菜、魚などが販売されているお店などもあったり。

観光から宿に戻った後に、のんびりお散歩するのにも良い環境。
静かでゆったりとした時間を過ごしたい方には、特にお勧めの宿である。

 

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この記事を書いたフォトライター

福永千景

福永千景

セラピスト/エッセイスト。奄美大島出身。奄美の地元紙、南海日々新聞にて2013年から紬随筆を執筆中。島内外の人と人を繋げるイベント等を企画・運営している。奄美黒糖焼酎語り部として、エフエムうけんにて黒糖焼酎を宣伝するための番組を企画、パーソナリティーを務める(2015.3まで)

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