島の誇る健康食!自然栽培でつくられたパワフルな黒砂糖――叶農産「太陽の黒さとう」

奄美群島の名産品として、黒砂糖を思い浮かべる人は多いのではないだろうか。

昔から黒砂糖はお菓子としてだけでなく、薬砂糖(クスリザタ)と言われて、腹痛のときや発熱の時に薬として摂っていたそう。黒砂糖に含まれる豊富なミネラルや整腸作用は、現代でも健康食品として根強い人気を誇っている。

お土産屋さんや食品店には様々な製糖工場でつくられた黒砂糖が並んでいるが、それぞれ独特の風味があり、味も香りも個性豊か。試食しては悶絶するのを繰り返している人はわたしだけではないはず!
そんな数ある製糖工場の中でも、奄美大島の南部、瀬戸内町篠川集落で、自然栽培でサトウキビを栽培し、黒砂糖を手作りしている叶辰郎さんにお話を伺った。
叶農産の「太陽の黒さとう」を製造している叶辰郎さん

安心安全で身体にいい黒砂糖をつくりたい

いつかは親の残した畑で砂糖づくりをやろう、と思っていたという叶さん。

長年飲食店を営む傍ら畑仕事をしていたが、49歳のときに生死をさまよう大病を患ったのがきっかけとなった。

体調が回復したのち本格的にサトウキビ栽培に取り組むことを決意。

本当に身体にいいものをつくりたい、という想いから、自然栽培でサトウキビをつくることにした。

 

自然栽培とは、農薬も肥料も施さずに栽培する方法。

土にも人にも優しく、植物本来の力と美味しさを引き出す栽培方法だ。

養分は枯れ草のみなのに、とびきり美味しくて感動してしまうほど!

農薬も肥料も使用しないというのは、”手を抜く”ということではない。農薬や肥料の力に頼らない分、人がより手と目をかけながら、丁寧に育てているということなのだ。

 

「手間をかける」 それがただひとつのこだわり

叶さんの黒砂糖の特徴は、とにかく手間をかけてつくられていること。

自然栽培であることに加えて、収穫は虫や不純物が入らないように、斧で倒して鎌で処理する手刈りだ。

「太陽の黒さとう」自然栽培で育てたさとうきびを手刈りで収穫する

製糖の過程においても、しぼり汁を何度も濾(こ)したり、灰汁を丹念にとったり。とにかく丁寧に、時間をかける。

「太陽の黒さとう」の製造工程

 

サトウキビが持っている本来のチカラを引き出し、丁寧に育てて収穫して出来た黒砂糖。それが美味しいのはもちろんのこと、健康志向の本土の人からたいへん感謝されるのだそうだ。

 

あなたも体験できる!サトウキビの自然栽培体験

叶さんの畑ではサトウキビの植付けや収穫などを体験できる農業体験も行っている。叶農産の無農薬、無施肥の黒糖のお土産つき。農業体験で体を動かし汗をかいたあとにいただく黒糖は、優しい甘さが身体に染み渡り、格別の美味しさ!

自然栽培を体験したいという観光客から、人気なのだそう。

叶農園の農業体験

 

※この農業体験は1,000円(税込)で体験できる。電話にて2日前までに要予約。(瀬戸内町地域おこし協力隊泰山まで ℡080-8367-5976)

 

 

自然栽培でつくられた黒砂糖「太陽の黒さとう」

 

《特産品の詳細は のんびり奄美にて掲載中!》

叶農産

無農薬、無施肥の自然栽培でサトウキビを栽培し、黒砂糖に加工している。

サトウキビの他に、タンカンなどの果樹や野菜と、自然栽培でつくる作物は多岐にわたる。

美味しく安全なものをつくるために、手間暇を惜しまない仕事ぶりに島内外からファンが多く、有名レストランや料理人にも愛されている。

住所:瀬戸内町篠川大家通り

この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER

千葉県出身。菓子職人でタロット占い師。 奄美出身の夫と結婚し、初めて訪れて以来奄美大島の虜に。 千葉でケーキカフェainowaを営んでいたが出産を機に閉店。 2015年、家族で大好きな奄美大島に移住。 奄美でもイベントなどでお菓子をつくって出店している。

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