100年後を考えたシマ作り、国直の未来を築くオサム兄の話


【日本テレビ系列 「遠くへ行きたい」にて放送予定!】

<放送予定日>
2017年3月 12日(日) 朝6時30分~7時
読売テレビ及び同時ネット局:朝7時~7時30分
※鹿児島ローカルの編成のみ1週ズレての19日放送予定
是非ご覧ください!


奄美大島の真ん中あたりの西側に大和村はある。夕陽が海に沈むサンセットポイントがたくさんあり、国直集落もそのひとつだ。

中村修さんは、大和村の国直生まれ、国直育ち。

小さい頃、家は半農半漁でよく父親の刺し網漁のお手伝いをしていたそう。

01

 

顔が広く、みんなから「オサム兄(あに)〜」や「オサム!」と呼ばれている。

ここからは、私も敬意を込めて、オサム兄と呼ぼう。

オサム兄は遠くからでもわかるふわっとした髪型と、場の雰囲気が一気に明るくなる笑い声が印象的。

02

誰かに勝手に貼られたというステッカー。実は、天然パーマじゃないそう。

 

現在は、集落の人々が会員になっているNPO法人TAMASU(たます)の代表理事。白砂の美しい国直海岸でSUPやシーカヤックなどのツアーを行っている。

「潮に流されてもいいよ。船で迎えに行くから」と、この海を知り尽くしたオサム兄に言われたら、安心して海遊びができる。

03

近年人気のスタンドアップパドル=SUP。愛犬ズーも同乗してくれる。

さて、この聞き慣れない「たます」という言葉。

「たます分け」という奄美大島の方言が由来で、漁や猟で得た獲物をみんなに平等に分けるという精神からきている。

TAMASUは神様からいただいた奄美の恵みを、共に守り、分かち合う心を育てるという団体なのだ。

活動は、自然環境や伝統文化の保全、都市と農村の交流、コミュニティビジネスによる地域活性化。

ただ、オサム兄からはそんな言葉に収まりきらない、愛を感じる。

04

今年から国直でトビウオの追い込み漁ツアーができる。大漁の時はみんなが笑顔になる。

 

例えば、国直の原風景であるフクギ並木の保護と植林。

フクギは防風、防火になると大切にされてきたが、近年は暮らしにマッチしないと切られることもしばしば。

フクギは再生しようと思っても成長は遅く、10年で1.2m程度にしかならない。しかし、

「自分たちが植えたフクギが並木になるのは100年後。たとえそれが見られなくても、未来の子どもたち、孫たちにとって素晴らしい宝になる」と。

05

国直集落にいくつか残るフクギ並木のひとつ。風が通り抜けて気持ちが良い。

また、孵化したばかりのウミガメの子どもが間違って集落の方に進んでしまわないように街灯に赤いフードをつける活動でも、
(※ウミガメは光にむかって進む習性があるため人工光に迷ってしまう)

「フードをかけると街灯が暗くなってハブが怖いという意見もある。

しかし、海と共生しようという意識を共有したい。みんなで将来を考えながら、丁寧に話し合いながら進めないといけない」と。

奄美全体の課題でもある“シマを守りながら開く”ことに、オサム兄は本気で向かい合っている。

06

展望台から見る国直海岸。海に寄り添うように集落がある。

だからだろうか、よそ者にとっても国直の集落はとても居心地が良い。

夕方、防波堤をテーブルに夕陽を眺めながらビールを飲むお兄さん方がいる。旅行者であっても1本差し出されることがある。夕陽を見ながらビールを飲むとういう最高のシチュエーションもたます分けだ。

07

梅雨時期は雲が多いが、それでも夕方の空は美しい。

オサム兄に最終目標を聞いたら、

「シマに住んでいるじいちゃん、ばあちゃんが死ぬまでいたい場所であること。シマの若い子が、いつか帰りたいと思う場所にすること」

「高校生たちが国直の自慢をしているところを見ると泣けてくる」

といつもの日に焼けた顔で笑っていた。

たますの心は着々と育っていると思う。

08

NPO法人TAMASU

https://www.amami.org

国直集落まるごと体験交流

この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER

新潟県十日町市生まれ。地方紙記者、農業、バックパッカーなどを経て、旅行雑誌や旅ガイドシリーズの編集に携わる。同時に、野外フェスの企画運営や、NPO法人で海外教育支援、震災復興支援を行う。2016年4月から奄美大島に移住。大和村地域おこし協力隊に就任。

関連記事PEOPLE 島人

Copyright © 2016 一般社団法人あまみ大島観光物産連盟 All Rights Reserved.