男女向かい合って手踊りで福を招く~ひとつの集落だけに現存する伝統行事「節田まんかい」

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奄美の伝統行事は旧暦で行われることが多い。

旧暦の正月の行事もいくつか残っていて、奄美大島各地で開催をされています。

そのひとつが、奄美市笠利町節田集落の「節田まんかい」。

かつては笠利町全域で行われていたというこの行事も、いまや残るは節田集落のみ。

「伝統行事」というおとなしいイメージを突き破る元気さと寛容さにあふれるこの行事に、今年もお邪魔してきた。

男女が向かい合う正座スタイル

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「まんかい」とは福や人を招くという意味。

娯楽の少ない昔は、貴重な男女の出会いの場でもあったといいます。

確かに、基本は男女が向かい合って座り、二人1組で手踊りを行というスタート。

唄は男女の軽妙な掛け合いで構成されています。

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男性「節田の女性は美人だ」

女性「節田の男性も美男子だ」
男性「節田の女性はばしゃ山(美人じゃない)だ」
女性「節田の男性も醜いものだ」

ユーモアたっぷりの掛け合いがなんとも島らしく、和みますね。

現在では老若男女が混じって行われますが、年頃の男女が向かい合って歌いながら手をふれあわせ、掛け合いの唄を楽しんだ・・・というかつての光景を想像してみると、伝統行事も瑞々しい印象に変わるから不思議です!

 

なごやかな雰囲気のまま六調で締めくくり

三味線とチヂンにあわせて、唄が続きます。

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よどみない手踊りのベテラン陣の横には子供たちや飛び入りで参加した観光客などの姿も。

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わからないところもたくさんあるけれど、ともに歌い、ともに手踊りをしていると不思議な一体感。こうやって子供たちは知らずうちに学び、記憶し、伝統は受け継がれていくのでしょうね。

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最後はみな立ち上がって、奄美の定番・六調で締めくくり。思わず笑顔がこぼれます。

 

祭りは第2部へ!名物・アザミヤセが登場

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節田区長は、「節田まんかいの後半は宴会」と話します。手踊りだけが節田まんかいではない。集落の福を願い、人々が交流をするという本来の意味を果たすために、後半の宴会も大事な意味を持ちます。

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ここで登場するのは「アザミ」の茎の部分を煮た物。奄美では特に笠利でよく食べられています。

豚といっしょに煮込み、おいしい出汁をたっぷりと吸ったアザミはまさに絶品。

素朴で優しい、この集落のようです。

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ほかにもおにぎりや漬物、ビールなどがずらり。さらに会話も弾み、夜は更けていきます。

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老若男女をつなげる、ステキな交流のシステムである「節田まんかい」。

また来年も、ここでしか味わえない、あのにぎやかな空気感とおいしいアザミヤセを体感しに行きたいと思っています。

 

 

奄美市笠利町節田

奄美市笠利町節田

この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER

ライター/しーまブログ編集長。東京都出身。大学時代に訪れた与論島にはじまり、縁あって奄美大島の新聞社に新卒で就職。さらに縁あって島人と結婚し、自らが島人となり奄美に完全に根を下ろす。フリーライターなどを経て2014年にしーまブログに入社し、現在に至る。

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