手仕事が残る奄美で誇れるものづくりを。「KOSHIRAERU」寳園純一さん

島の魅力に惚れ込んで移住し、龍郷町大勝で木工を中心とする奄美の素材を使った小物、アクセサリーの製造販売、デザイン、などを手がける方がいる。「KOSHIRAERU」の寳園(ほうぞの)純一さんだ。

奄美コシラエルほうぞのさん

大阪出身の寳園さんは、京都造形芸術大学で情報デザインを学び、卒業制作のため全国各地を旅しながら巡っている中で、生まれて初めて来島した奄美の自然や人の良さに魅了され移住を決意した一人。

「これだけ色々な技術が発展してきた時代でも、奄美には昔ながらの手仕事がたくさん残っているんです。」と語る寳園さんの言葉に、生まれも育ちも奄美大島の私はハッとした。

繊細な織りで知られる大島紬や、自然の植物から抽出した染料を使って絹糸を染める文化、刈り取ったさとうきびから人の手によって生み出される黒糖。大阪出身の寳園さんが見た風景はどれも心の中に色濃く残り、刺激的な島だと感じたという。

移住後は知人のお店を手伝いながら過ごしていたが、自分もこの島で「ものづくり」をしていきたい、という気持ちが次第に大きくなり木工に携わる事業「KOSHIRAERU」を立ち上げた。

「拵える(こしらえる)」という漢字は、文字通り「手へんが存在する」と書き、手仕事が盛んなこの島でモノ作りしていく彼にとってぴったりの言葉だ。

奄美コシラエル工房

寳園さんのこだわりは、できるだけ島で育った木材を使うこと。

島の人は昔から高倉や、機織り機など生活の身近にある木材を加工し暮らしに役立ててきた。

自然を大事にしたいという想いが強く、作品を作る為に木を切りたくないとも話す。今では粗剪定後のたんかんの木や、桜の木を活用し、美しい形で愛着を持ってもらいたいとの思いからこれらの木を使った作品作りを行っている。

奄美コシラエルスプーン

たんかんの枝で作ったたんかんピーラーと桜の枝のスプーン

 

寳園さんの作品一つ一つには大切な想いがきちんと込められていて実用性と機能性を兼ね備えたものが多い。

素人では一見、何の使い道もなさそうな粗材が寳園さんの手にかかれば魔法にかかったかのように輝いて見えるのだ。

奄美コシラエル作品

丁寧に磨き上げられ、つるつるとした光沢を放つ作品は目を見張るものがある。

奄美コシラエル作品2

最近では染色職人と手を組み、これまでとは違ったアプローチで島の手仕事を伝えるべく、様々な作品作りに挑戦。少しずつ評価されてきたことが嬉しいと恥ずかしそうに語った。

奄美コシラエル作品3

「将来の目標は、島の材を使った作品を海外へ向け発信すること。」

寳園さんの目は真っすぐ前を見つめ、次なる目標をしっかりと見据えていた。

KOSHIRAERU(コシラエル)

島の木材や流木など自然素材を使用した雑貨やアクセサリー等を販売している。オーダーメイドの発注もできる。

住所 〒894-0105 大島郡龍郷町大勝1164

電話 099-69-3766

営業時間 11:00-17:00

定休日:水曜

この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER

合同会社フラスコ代表/デザイナー。奄美市出身。2012年より奄美の特産品を全国へお届けするオンラインショップ「がじゅMarine」を運営。現在は島内外の人と人を繋げるコミュニティショップ「Frasco」を開設し、イベントの企画やフリーペーパの作成など幅広い活動を行っている。

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