多くのプロスポーツ選手が利用する「奄美市名瀬運動公園」と名物おもしろ管理人マリオさん

島人

2018/03/29

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間瀬 るみえ(TLWorks)

みなさんご存知でしょうか。

奄美大島には、プロスポーツ選手の隠れた練習場があることを…。

奄美にある名瀬運動公園前の看板

ここは、『奄美市名瀬運動公園』または『三儀山』と呼ばれています。

奄美市名瀬運動公園には、本格的な400mトラックのある陸上競技場、総合体育館、屋内多目的練習場、球場、ブルペン、テニスコート、プール、クロスカントリーコースなど様々なスポーツ施設があります。
充実した施設と冬でも温暖な気候とあって、全国から学生やプロ選手が合宿に訪れています。誰でも利用ができるこの施設をご紹介します。

スポーツ合宿受け入れのドン、お髭がトレンドマークのマリオさん

名瀬運動公園スポーツ合宿管理人の曽根さん

増根 清輝さん、またの名を「マリオ」さん(71歳)
増根さんは、元々大島紬の職人さん。紬職人をしながら野球連盟の審判長をしていました。
その当時、トレードマークのお髭でついた愛称が『マリオ審判長』だったそうです。

奄美市名瀬運動公園には、平成5年8月からスポーツ合宿受入担当として就任し、今年で25年目。
現在はもう定年退職していますが、毎年10月から3月の半年だけ合宿受け入れ専門で在籍しています。

名瀬運動公園スポーツ合宿管理人の曽根さん

陸上競技場内の管理人室にいる増根さんは、まるで奄美のお父さん。奄美の特産物である黒砂糖やがじゃ豆、珍太郎豆などのお茶菓子を用意し、監督やコーチ、選手たちの気持ちをリラックスさせてくれるムードメーカーです(^-^)

奄美大島の大地と温暖な気候が、世界で羽ばたくトップアスリートの原点に

名瀬運動公園スポーツ合宿管理人の曽根さん

3月の合宿予定は、びっしりと埋まっていました。
予定表が書いてあるホワイトボードには聞いたことがある全国の名門校や実業団、プロスポーツ団体の名前も。

奄美大島のスポーツ合宿の受け入れは1990年代に開始されました。

奄美にある名瀬運動公園内の競技場

陸上競技をはじめとするスポーツには、競技場などの施設が不可欠ですが、施設だけ整っているからといって競技や練習が出来るわけではありません。

奄美大島の冬は、温暖な気候と豊かな自然に恵まれた環境で練習が出来るので、スポーツ合宿に適した条件が整っているのです。

奄美にある名瀬運動公園内の競技場

奄美の自然に囲まれた陸上競技場は、全天候型で雨でも練習が出来るようになっています。

奄美にある名瀬運動公園内の競技場

400m×8レーン、2階にあがるとスタンドもあります。

森に囲まれた競技場は、美味しい空気を吸いながら練習が出来ます。

奄美にある名瀬運動公園管理人の曽根さん

クロスカントリーコースは1kmコースと2kmコースがあります。
適度なアップダウンがあるのと、天然芝生と人工芝生との混合なので、雨の日でも走りやすい環境が整っています。毎年、クロスカントリーコース沿いには、来島中の実業団や大学の旗が掲げられています。

もちろんこのコースは選手だけでなく、市民の皆様も無料で利用出来るのでウォーキングやランニングをすることも可能です。


陸上選手では、アテネオリンピックの金メダリスト野口みずき選手、
シドニーオリンピックの銀メダリスト、エリック・ワイナイナ選手、
また最近では東京マラソンで日本記録を塗り替えた設楽 悠太選手などなど、
テレビで見たことのあるトップアスリートがたくさん練習に訪れているのです。


奄美にある名瀬運動公園管理人の曽根さん

野球のWBC元日本代表  小久保裕紀監督から頂いた200本安打記念の金のオリジナルバット。
「”よかった。ありがとう”と書かれているこれが、すごく好きなんだなぁ」と嬉しそうな顔の増根さん。

自主トレーニングで奄美を訪れてくれる選手もたくさんいます。
増根さんの人柄と奄美大島の風土に惚れ込んでいる選手も多いようです。

奄美にある名瀬運動公園の屋内競技場で野球の練習中

屋内練習場では野球や、フットサルの練習も可能な環境が整っています。

名瀬運動公園管理人の曽根さんと合宿生

こんなに近くでプロ選手が見られるので、スポーツ好きな人は興奮すること間違いないですね。

名瀬運動公園の充実度100%!島への感謝の気持ちを込めて

名瀬運動公園管理人の曽根さんと合宿生

今回の取材では、中央大学陸上部の皆さんの合宿最終日ということで、色紙の授与式を写真に納めさせて頂きました。

名瀬運動公園管理人の曽根さんと合宿生

「この合宿で、奄美の自然に触れながら自分と向き合うことが出来ました。また来年、もっともっとパワーアップして帰ってきます!」
大学生のキラキラした素敵な瞬間を、共有することが出来ました。

名瀬運動公園管理人の曽根さんあてのたくさんの手紙

増根さんへの感謝を綴った数々の色紙は、現在も保管されています。

名瀬運動公園管理人の曽根さんと女性

ここ、名瀬運動公園には、国内外で活躍するさまざまなアスリートが訪れています。

現役時代に合宿に来ていた選手が、時を経て監督やコーチになってまた奄美にやってくることもある、と増根さんはうれしそうに話してくれました。

この施設は、アスリートだけでなく、市民の方はもちろん、旅行で来られた方でも、低価格での利用が可能です。
まるで、大自然の中にあるスポーツジムのような名瀬運動公園。
五感を研ぎ澄ませ、体を動かしリフレッシュしてみませんか。

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この記事を書いたフォトライター

間瀬 るみえ(TLWorks)

間瀬 るみえ(TLWorks)

フリーライター/ダンス講師 大阪市出身 バリバリの関西人でシティガール。2017年8月、大阪を離れ奄美大島へ移住 祖母が徳之島出身の奄美3世。現在はフリーライターと奄美のFOXYCANDYDANCESTUDIOにてダンス講師を行う。 奄美諸島の島人と自然に触れながらTLWorks(https://www.tlworks-japan.com/自身のブログで、テクノロジーと奄美諸島の魅力を発信中。

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