こんな大島紬見たことない!古典×ポップ カラフルポップな色龍郷

  • GIFT 島モノ
  • 2021年3月30日
  • nanarl

1300年以上の歴史を持ち、世界三大織物にも数えられている大島紬。「泥染め」という伝統技法を用い、製造工程は複雑かつ緻密で、熟練した多くの職人たちの手を必要とします。

伝統と革新をモットーとしたものづくり

本場奄美大島紬の最高技術と、時代にあった新しい感覚で「伝統と革新」をモットーに大島紬を造っているのが、龍郷町に店を構える興紬工房。伝統を守りながらも進化したものづくりに取り組み、古典柄から新しいオリジナルの大島紬まで幅広く手掛けています。

古典柄は奄美の動植物や文化をモチーフにした文様で、それぞれの地域の特色が生かされた伝統的な柄です。中でもソテツの葉と実を幾何学模様で表現した「龍郷柄」は、大島紬を代表する柄として知られています。

若い世代のために作られた色龍郷

龍郷柄は着物好きな人にとっては、一度は着てみたい人気の柄ですが、泥染めによる深々とした色と細やかでクラシカルな柄が特徴なのでシックな印象を与えます。また、大島紬は世界三大織物の1つにもなっているため、簡単に手が出せない価格帯の反物も存在します。

大島紬を現代に合う形でアレンジして、若い世代の人たちにその魅力を知ってもらいたい―

そういった思いから、大島紬を用いて洋装や小物類を手掛ける「ホズミコレクション」をプロデュースしているのは、興紬工房店主の奥様であり、取締役でもある興ほずみさん。

大島紬を使った小物は通常、着物の反物をそのまま使用して作られることが多いですが、表面積が小さいため、反物の柄をそのまま合わせてしまうと、柄が途中で切れてしまうなど、意図した位置に柄が配置されずアンバランスになってしまいます。

小物でも繊細な柄が映えるようにと、元の柄を縮小してデザインし、かつ、古典柄を若い世代に受け入れられやすいようにとポップでカラフルに表現したものが「色龍郷」シリーズです。

既存の龍郷柄を単にカラフルな色で染めたわけではなく、ほずみさんの女性の視点から見たデザインや色合いを考えた作品創りにより生み出されたこだわりの逸品です。

古典×ポップ!カラフルな色龍郷で作られる小物

「色龍郷」は、繊細で美しい龍郷柄を奄美の大自然をイメージした色で染め上げています。それぞれの色には「太陽」「砂浜」「大地」など奄美の自然にちなんだ印象深い名前が付けられており、どれもハッとするほど大胆で美しい色合いです。

「色龍郷」を開発した当時は、「太陽」と名のついている赤色一色のみだったそうですが、やがて3色展開、5色展開となり、現在ではピンクの「ひがん桜」も加わったラインナップとなっています。

「色龍郷」を使用して展開されている小物は、お財布や名刺入れ、ミニポーチやストール、ネクタイや扇子など様々。ビビッドな色合いの色龍郷は、若い世代を中心にとても人気があるそうです。

お客様の価値観に合う製品づくりを

「色龍郷」はもともと、若い世代向けに小物で龍郷柄をきれいに表現するために開発されましたが、その魅力に惹かれて、この反物で着物や洋服を仕立てて欲しいというお客様もいらっしゃるそうです。

大島紬のことをよく知っているほずみさんにしてみたら、古典柄のデザインを縮小し、カラフルに染めて織りあげた色龍郷は、革新的であっても王道ではないもの。その反物で着物を仕立てるなんて!と始めはびっくりしたそうですが、

「お客様は十人十色。私たちの概念を覆すような考えを持つ方もいらっしゃる。自分の価値観で物事を捉えるのは良くない」、ということに気が付いたそう。

「物産展や展示会でお客様と直接触れ合うのはとても楽しいこと。お客様がどんなものを求めているのか、そこから新しい製品のヒントをいただだくこともたくさんあるんです。」と嬉しそうに話すほずみさん。

奄美が誇る伝統的な龍郷柄をカラフル&ポップに表現した色龍郷で作られる製品は、とても個性的でセンスの良さが感じられ、持っているだけで気分があがる、とっておきの逸品です。奄美の大島紬が気になる方は、まずは小物から始めてみるのはいかがでしょうか?

興紬工房

住所:鹿児島県大島郡龍郷町中勝812

TEL:0997-62-2178

営業時間:9:00 – 18:00

定休日:なし(年中無休)

HP:https://okitsumugi.com/

この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER

奄美の自然に魅了され、野鳥好き外国人夫と息子の3人家族で神奈川県からIターン。まだ移住してきたばかりなので、シマを色々と探索中。9歳の好奇心旺盛な息子が、伸び伸びと育っていける環境の良さも奄美の魅力。家の近くのビーチでピクニックがてらのんびり過ごすのがお気に入り。

関連記事GIFT 島モノ

Copyright © 2016 一般社団法人あまみ大島観光物産連盟 All Rights Reserved.