泥染という古代染色の伝統技術
「Amami Aina」(アマミアイナ)という奄美発ブランドの古代染色の技法・泥染で染めたヨガウェアが注目されています。
泥染といえば、本場奄美大島紬の染め技法。
奄美の森に自生するタンニンを含んだテーチ木(シャリンバイ)の煎じ液で、絹糸を繰り返し染め、その次に鉄分を含んだ泥の田んぼで染色を繰り返します。
「アマミアイナ」は、その技法を生かして、泥染めならではの自然の力が満ちる深い色合いのヨガウェアを完成させました。
自然に対する意識の高さ、洗練されたデザイン性。
そして、化学合成染料を使っていないので肌と環境にも優しく、特殊な編み手法で自在に伸縮して身体を柔らかく包んで快適。長時間着用しても疲れないことも人気の理由です。
そういえば、かつて私が島の中学生だった頃、近くの染工場からテーチ木を煎じる独特のにおいが漂ってきたり、泥の中で職人さんが作業している姿が身近にあったことを思い出しました。
島では当たり前だったあの風景。それが今、また新しい形で生まれ変わるのはうれしいことです。
*テーチ木(シャリンバイ)は、奄美に自生している植物。
奄美の自然の良さをもっと広く知らせたい
商品開発をした原暁穂さんが、奄美に移住して20年経ちました。
就職先の会社が、奄美市名瀬朝戸に「アマミファッション研究所」を設立したことによる異動とのこと。
島に住み、島の植物も研究し始め、研究が進むにつれ、その植物の魅力により惹かれたそうです。
泥染以外にも草木染による色鮮やかな商品も展開しています。それは、原さんが何度も染めの色具合を試行錯誤した結果により完成したもの。
また、この天然染めによる効果などを大学と共同研究している最中ということで、着心地以外にも更なる可能性を求めて、より良い商品作りを続けているそうです。
「磨けば光る素材が豊富にある。これらの素材を活かしたい」
「これで、世の中の人、奄美の人に喜んでもらえるような商品を作りたい」
そう奄美の魅力について語る原さん。
奄美に暮らす人たちが気づかないで通り過ぎていたことを掬う(すくう)ようにカタチにしました。
自然を身にまとい、大自然の中でヨガを
大自然のエネルギーを受け取りながら、身体を鍛えるヨガ。
大自然の恵みを受けた「アマミアイナ」のウェアを身にまとえば、
そのひとときがより一層特別な時間になることでしょう。
奄美には、ヨガができる浜辺や川のほとり、緑の多い場所などがあります。
室内から抜け出し戸外へ。自然の中でのヨガを体験してみるのはいかがでしょう。
2015年9月から販売がスタートしています。 伊勢丹など大手デパートでの展示販売やwebshopでの販売も行われています。 *展示販売の日程については、https://amami-aina.comなどでご確認ください。
カタログ販売は、「ベルメゾン アマミアイナ」でご検索ください。
Photo:アマミファッション研究所提供(撮影者:恵大造)
Amami Aina
アマミファッション研究所
担当 原暁穂
住所:鹿児島県奄美市名瀬朝戸269-3
TEL:0997-54-9181
URL:https://amami-aina.com
この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER
福永千景
福永千景さんが書いた他の記事を見るセラピスト/エッセイスト。奄美大島出身。奄美の地元紙、南海日々新聞にて2013年から紬随筆を執筆中。島内外の人と人を繋げるイベント等を企画・運営している。奄美黒糖焼酎語り部として、エフエムうけんにて黒糖焼酎を宣伝するための番組を企画、パーソナリティーを務める(2015.3まで)