八月踊りと六調をこよなく愛するグループ「いっちゃりょん会」代表:橋口 勝

  • PEOPLE 島人
  • 2016年6月27日
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奄美大島の伝統芸能の八月踊りと六調

「いっちゃりょん会」は、奄美大島の伝統芸能の八月踊りと六調が大好きなメンバーが集まるグループです。

結成のきっかけは、2003年に橋口さんが見かけた「第1回奄美六調大会」の出場者を募集する新聞記事。
もともと踊りが好きだった橋口さんは出場を決意し、メンバーを集め始めます。

そして、踊り手が8人と三味線、唄、太鼓、ハト笛が1人ずつの合計12人で、“六調のグループ”「いっちゃりょん会」を結成しました。

いっちゃりょん会代表橋口勝

この大会は、「若者メインのグループであること」という規定があったそうです。

グループ名の「いっちゃりょん会」は、シマグチ(方言)の「若者の私たちが踊っても“いっちゃりょんかい(いいのでしょうか)”?」に由来。
「シマ(集落)の先輩方に対して謙虚な姿勢で」、という意味が込められています。

地元のお祭りやお祝いなどでも六調を踊る「いっちゃりょん会」

2004年、2005年と「奄美六調大会」に出場した「いっちゃりょん会」は、地元のお祭りやお祝いなどでも六調を踊るようになります。

2006年には、「奄美皆既日食音楽祭 Official Countdown Party for 2009」に出演。
その際、「大笠利里前地区八月踊り保存会」から、「八月踊りに参加してみませんか?」と声をかけられ、一緒に踊ることに。

三味線と太鼓のにぎやかな伴奏に合わせて、“踊り手が思い思いに踊る”六調に対し、“踊り手が輪を作り、太鼓に合わせて男女が唄掛けをしながら、足並みを揃えて踊る”八月踊り。

唄掛けはゆっくりとしたテンポで始まり、次第に速く、激しくなっていきます。
足がもつれそうになるくらいの激しさに達した時、八月踊りの輪は熱狂の渦に包まれます。

「里前地区八月踊り保存会」の八月踊りに参加し、熱狂を肌で感じた「いっちゃりょん会」。
自分たちもやってみたい!と、八月踊りの練習を始めました。

八月踊りと六調を踊る「いっちゃりょん会」

“六調のグループ”から“八月踊りと六調のグループ”に発展した「いっちゃりょん会」は、2007年、2008年に「奄美皆既日食音楽祭 Official Countdown Party for 2009」、2009年に「奄美皆既日食音楽祭」に出演。

そして、東京・大阪・福岡・沖縄など、島外でも数々のイベントに出演、活動の範囲を大きく広げています。

八月踊りと六調を踊る「いっちゃりょん会」

結成時は12人だった「いっちゃりょん会」ですが、現在は30人にまで増えたそう。
「高校生もいますよ」と笑顔の橋口さん。

「自分たちの今の踊りを、残していかなくてはいけない」。
「いっちゃりょん会」はこれからも八月踊りと六調を踊り続けます。
いっちゃりょん会のブログ
URL:https://kanrei1049.amamin.jp/

 

橋口 勝(はしぐち・まさる)

橋口 勝(はしぐち・まさる)
1974年生まれ、奄美市笠利町出身。八月踊りと六調のグループ「いっちゃりょん会」代表。「笠利観光まちづくり実行委員会」のメンバーとしても活躍、集落体験メニューの開発や受け入れに携わる。昨年から地元の先輩と一緒に、フリーマーケット、ワークショップ、ライブなどの野外イベント「ブギー★Night!!」を開催している。

この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER

事務職/ライター/元ダイビングインストラクター。はじめて島の海で泳いだ日から島の海の美しさのとりこになり、単身で移住してしまった奄美3世。趣味はスクーバダイビングと写真撮影、そして旅。休みの日は、カメラ片手に海に入ったり、ドライブをしたり、美味しいものを食べ歩いたり。まだまだ島を探検中の新米ライター。大阪府出身。

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