弊社は奄美大島の全域を走るバス会社、「しまバス」と申します。
日々、地域の方々を乗せて島中を走る路線運行のほか、季節の折々には様々な企画でバスツアーも催しております。シマッチュでもまだ巡ったことのない場所をご案内する、自慢のツアーをご紹介します。
今回ご紹介するのが、「アッタドコネ収穫体験・集落歩きバスツアー」です。
有良・・・「アリラ」は、方言で「アッタ」と呼ばれている、奄美市名瀬の最北部エリアに位置する集落の一つです。
アッタドコネ・・・「有良大根」の方言の呼称。
アッタドコネは有良集落でしか出来ず、他の集落に種を持って行っても同じようには出来ません。
冬、有良に吹きつけるきびしい寒風が重要な要素です。
アッタドコネは煮込んでも形が崩れず、柔らかく味がしみやすいのが特徴。
切り干し大根もまた、格別です。
奄美本島の北部へ行く場合、通常は本島の東側・太平洋側を通る国道58号を走ります。
そのため有良方面へと向かう本島の西側・東シナ海側を廻って北部へは、島の人でも用事がないとあまり行く機会がないルートかもしれません。
それ故に、「有良ってどういうところだっただろう?」と、島の人にさえあまり認知度がないのが正直なところかも知れません。
しかし、奄美の集落は全て面白い!!というのがしまバスツアーのモットー。
知られざる面白いところをどんどん見つけ、訪ねていきます。。。
それではさっそく、「アッタドコネ収穫体験・集落歩きバスツアー」へ出発!!
集落歩きの出発です!有良集落へ続く道の右沿いにある道を下って行くと・・・
短いトンネルのような場所をくぐってすぐ右側に小道があります。
これは「神道(カミミチ)」といわれるもの。
昔、集落で祭り事などがある場合に「ノロ」という集落を治める役目を担っていた女性が通ったり、海の神様や山の神様が通る道とされて、大切にされてきた道です。
ここから有良の海岸へと向かいます。海岸の近くには・・・
「有良・厳島神社」。
案内板には、奄美市指定文化財 有形文化財(彫刻)「有良・厳島神社の石祠及び石造神像」と案内されています。
神社見学後、集落内を海に対して垂直に並んでいる「ガジュマル並木」へ・・・
こんな所がアッタなんて・・・と並木の非日常感に驚きました。
そして、昼食。
この日は「第一回アッタドコネ祭り」という集落上げてのイベントがありました。
その催しである「アッタドコネの販売」や「公民館にて昼食&ライブ見学」へ。
昼食は、「アッタドコネづくし!! メインは豚汁・豚骨と切り干し大根の煮物」です。
おいしい食事にライブにお買い物にとお客様方も大いに楽しんでいる様子でした。
そして昼食の後は、、、メインイベントの「アッタドコネ収穫体験!!」
集落の方(クワをもった方)が収穫の方法を説明しています。
自分で収穫した大根を集落の方が洗って、葉っぱを切って、袋に詰めてくれています。
収穫した大根を持ってパシャリ!大きい!!
ご紹介してきたように、奄美大島の各集落は車で通り過ぎていくだけでは見つけられない、集落に入って歩いてみて分かることが沢山あります!
これから「奄美大島に行ってみたい!!」という方も奄美大島に住んでいる方も・・・
ぜひ、集落の中へ入って、歩いて、時には住民の方に話を聞いたりしながら、奄美大島の文化や自然を直接、体験・体感してみて下さい。
最後に、有良の夕日について・・・
有良集落を過ぎてさらに北へ向かうと龍郷町の円集落があります。
円集落が誇る絶景、「かがんばなトンネル」へと夕日が落ち、まるで龍の目に見えるという景色はとても有名です。
しかし、なんと有良集落にも昔「龍の目」と似た景色がアッタということが、集落の方と話していて分かりました。
有良海岸に向かって、左側の崖を沖の方へと目を運んで行くと、、、、、
なんと、小さな穴があります!!!
今でこそ雨や風雨などで周りの岩が崩れ穴を塞いでいますが、昔はもっと大きく、この穴に夕日が入っていたということです。
そういう昔の風景(「幻の龍の目」)に思いを馳せながら見る有良の夕日もまた味わい深いものがありますね。
以上のしまバス企画バスツアー「アッタドコネ収穫体験・集落歩きバスツアー」は、2016年1月17日(日)に催行されました。
巡った場所・・・有良集落・有良集落にある「汚泥再生処理センター」
「梵論瀬崎灯台(ボロセザキとうだい)」
集落案内・・・あったどこねクラブ
バスツアーの協力・・・有良集落の皆様
この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER
武住 清正
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