奄美大島の夕陽を楽しめる奄美大島観光物産協会が主催の「サンセットバスツアー」が2016年10月に開催されました。
日によって行く場所が決まっており、私は第三弾目の最終日に行われた「サンセットバスツアーin大和村」に参加しました。
▽その他スポットのレポートは」こちら
第一弾目「サンセットバスツアーin西古見(前編)」
「サンセットバスツアーin西古見(後編)」
第二弾目「サンセットバスツアーin宇検村」
楽しい車内♪元気なバスガイドさんと共に目的地へ
大和村出身のしまバス運転手の玉利さんと、笠利町出身のバスガイド中村さん。
この2人に連れられ奄美市名瀬AiAiひろばから出発し、最初の目的地大和村 国直へ。
大和村にはいつも県道79号線で大浜海浜公園を通って行く方がほとんどだと思うのだが、バスは小宿の里集落を通り、最近新しくできた「知名瀬トンネル」通って大和村に向かった。その日のお客さんは全員がシマッチュ。普段通らない道を通り新鮮さを味わってほしいというバスガイドさんの配慮が。初めて通った里集落について色々と知ることができとても嬉しかった。
道中、歌詞カードが配られバスガイドさんがシマ唄を歌う。あちこちから口ずさむ声と手拍子が聞こえ、とても賑やかな車内だった。
大和村国直集落巡り。ガイドは中村修さん
あっという間に最初の目的地、大和村の「国直集落」に到着。集落案内をしてくださるのは国直出身NPO法人TAMASUの中村修さん。
「国直」は「国を立て直す」という意味が込められた名前だそう。方言でいうと「くんにょり」という。
そんな「くんにょり」の一番の目玉はやはり「フクギの並木道」。
フクギは防風林・防潮林の役割も果たすそう。木漏れ日が差し、神秘的な雰囲気だ。個人的に私もすごく好きな道でよく訪れる。
でも、中村さんの話を聞き通るとまた新鮮で違う魅力も再発見した。
フクギの木の葉っぱに願いごとを書き葉が落ちると願いが叶うといわれている。
みんな思い思いの願いごとを書いており、見ていて楽しかった。
なかでも「うちの母ちゃんが優しくなりますように」と家庭ならではの悩みごとを書いている人もいて、思わずくすっと笑ってしまった。
次に案内されたのは「国守神社」。
奥には山からの湧き水が湧いており「若水(わかみず)」と呼んでいる水がある。
国直の方は年が明けた時や、大事な行事の前にはこの水を汲みに行くのだそう。
それと、この水は若返り効果もあるという。私は顔にたくさん水をつけた。
奄美の自然が学べる「奄美野生生物保護センター」
国直の中村さんに別れを告げ、次に向かったのは「奄美野生生物保護センター」。ここは、その名の通り奄美の自然について学べる施設。
まずはビデオをみて、奄美の自然を知る。アマミノクロウサギの生態など、奄美の生物に関してなんとなく知っているもりだったが改めて見ると、また勉強になる。
クロウサギについて学んだ後は、クロウサギを触る…といってもこれは剥製。
天然記念物のアマミノクロウサギを身近に感じられる奄美で唯一の場所だ。
大和村名産の甘酸っぱいスイーツで休憩。
そろそろなにか食べたいなと思った時、バスは「大和まほろば館」に到着。
ここでは島野菜、その他お土産品なども置いてるほか、大和村名産の「すもも」を使ったスイーツや加工品も充実している。
外の売店で売っている期間限定の「すももかき氷」をいただいた。先端にドンと乗ったすもものコンフォートにまずびっくり。氷の上に甘酸っぱいすもものシロップとミルクがとてもマッチしていて美味しかった。
ここで参加者の方とお話し。名瀬在住の方で今日は友達同士2人での参加。
「ずっと奄美に住んでるけど、普段通る道だったり行ったことのある場所でもガイドさんがいて、深く説明してくれるから再発見もあるし楽しいね。次も絶対参加する!」と今の時点でとても満足している様子。
ツアーの最終地点!戸円集落をトカラ馬とお散歩
お次はこのツアーの最終地点「戸円集落」に到着。
トカラ馬のティンちゃんとともに現れたのは戸円集落のガイドをしてくれる白石聡さん。
トカラ馬を初めて見る方が多く、皆さん興味深々。
散歩中に見つけた商店。たくさんの品揃えでとてもびっくり。スーパーで見たことないようなお菓子などが売られていた。集落の中にある商店はやはり集落の人とともに独自の進化を遂げており、見ているとなんとなくその集落の雰囲気が分かる気がして面白い。
クライマックスは夕日を見ながら島じゅーり
散歩も終わったあとは浜辺で島じゅーり(島料理)をいただく。とびんにゃ(マガキガイ)や赤うるめフライなどとてもやさしい味でおいしい!
だんだんおちていく夕日を見ながら食べる料理は絶品としかいいようがない。
反対側の空もピンク!
白石さんが用意してくれていたイノシシ鍋もいただく。
夕日も落ち、だんだんと夜がはじまるまでの時間。グラデーションが鮮やかできれい。お腹も心もまんぷくでとても満たされた気持ちになった。
参加者の皆さん。とても満足されている様子。知らない人たちだけど、一緒に綺麗な夕日をみて綺麗だねって言い合っている。そんな時間にすごく幸せを感じました。皆さんありがっさまりょ〜た!
大和村国直
大和村国直
この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER
トヨヤマ コトネ
トヨヤマ コトネさんが書いた他の記事を見るフォトグラファー/しーま編集部。 奄美2世。大阪のフォトスタジオで勤務後、 幼少期から何度も訪れていた思いいれのあるシマに2014年移住。写真や言葉にするのが難しい奄美の美しさをどう表現するか日々模索中。