昨年オープンしたこの『あまみっけ。』のPR動画として作られた、パペットアニメーション「あまみっけ。」を皆さんご存知ですか?
本場奄美大島紬の模様をしたテディベアのみっけが、奄美大島を旅するロードムービーです。
奄美大島の美しい景色とハートフルなストーリーが楽しめる動画はこちら。
みっけが初めて奄美大島に来てから一年。動画の中で紹介しきれなかった素敵なスポットもたくさん。新しいお店も続々と増えています。
一度訪れた人はまた来たくなる、奥深い魅力がある奄美大島。
みっけと共に、全6回で奄美の現在をご紹介します!
−これまでの記事−
みっけの女子旅 Vol.1|空を飛び、こころに触れて、暮らすように泊まる1日目
みっけの女子旅 Vol.2|大島紬というルーツに触れ、大人ピクニックを楽しむ2日目
▶みっけの女子旅 Vol.4|マテリヤの滝でSUPし、国直ビール体験で大和村を楽しむ4日目
みっけの女子旅 Vol.5|ケンムンの村で釣りイカダとコーヒーを楽しむ5日目
みっけの女子旅 Vol.6|奄美の奥座敷・加計呂麻島で〝そのままの美しさ〟を知る6日目
清らかな滝を、身近に肌で感じるマテリヤの滝SUPツアー
奄美でいちばんの繁華街、名瀬の屋仁川通りでのBarホッピングを楽しんだあと、みっけは、島の中西部に位置する、大和村へ向かいました。
大和村は奄美で一番標高が高い湯湾岳や、聖地としても有名なマテリヤの滝などがあり、国立公園特別保護地区を擁する奄美の中でもとりわけ自然が濃く、深いところ。
大和村にお邪魔したみっけは、まず、マテリヤの滝でSUP(スタンドアップパドル)を楽しむことにしました。
SUP(スタンドアップパドル)とは、近年、人気が高まっているウォーターアクティビティ。浮力が高いボードに乗り、オールで漕ぎながら海上や水上を動くスポーツです。サーフィンのように波に乗るもよし、ゆったりと水上の散歩を楽しむもよし。美しい奄美の海にぴったりのアクティビティです。
それが、まさか、滝つぼでできるなんて!
みっけはわくわくしながら、マテリヤの滝に向かいます。
マテリヤという言葉の意味は「本当に美しい太陽の滝つぼ」というもの。近隣に住む人々からずっと聖地として大切にされていた滝です。
うっそうと茂る植物に囲まれた道を抜けると、木々の隙間から落ちる光に照らされた滝が現れます。
SUPで滝つぼをゆっくり、ぐるり。
滝つぼの水面は穏やかで、ひんやりと清い水の気配が間近に伝わってきます。
間近に見る滝は迫力満点。空を見上げれば、生い茂る植物の隙間から空が見え、この場所が「本当に美しい太陽の滝つぼ」と言われている意味がよりいっそうわかるような。
滝つぼは、河口が石でせき止められているため、下流に流される心配がなく、お子さまでも安心。用意するものは濡れてもいい格好のみ。あがったあとの着替えも、マテリヤの滝近辺のキャンプ場、奄美フォレストポリスですることが可能です。
滝の清らかな空気と水を存分に味わい、みっけは次のスポットに向かいました。
奄美の自然を勉強しよう。奄美野生生物保護センター
続いて向かったのは、奄美野生生物保護センター。
奄美大島と徳之島は、早ければ2018年夏に世界自然遺産登録が予定されています。世界から評価される奄美群島の野生生物のことをしっかり知ることのできる場所がここ。お天気が悪くて外でのアクティビティが楽しめない日でも、奄美の自然を存分に楽しめるスポットです。
奄美の生き物のことはもちろん、伝承や歴史についての本がたくさんある図書閲覧コーナー。
奄美の自然を、ちょっとでも学べてよかったな。
そう思いながら、みっけは、大和村の戸円集落にある、ウェスタナーズカフェに向かいました。
サーファーやバイカーに愛される海辺の店、ウェスタナーズカフェ
海が真正面に開けた最高の立地にぽつんとある小さなお店。
店先にはウェスタン風の彫刻がたくさんあり、カウボーイやバイカーの絵がいっぱい。
数人が入ればいっぱいの小さなお店ですが、だからこそ、落ち着く空間。
みっけは腰を下ろしました。
まず頼んだのは奄美では珍しいベトナムコーヒー(370円)。
ていねいに淹れたエスプレッソと練乳でできたコーヒーは、はじめは混ぜずにコーヒーの味を楽しみます。フランスパンをトーストしてはちみつをつけたお茶受けつきです。
インドのスパイス入りのインドチャイ(370円)は、ほっと温まる味。
食事メニューで人気は、カウボーインランチ(640円)。ポークビーンズとフランクフルトとブレッドは、アメリカの定番のメニューだとか。
手作りのロールキャベツがワイルドに乗ったロールキャベツカレー(820円)は、スパイスを20種類以上ブレンドした本格的なスパイシーカレー。(2020年3月現在は販売していません)
お店の奥様の優しい笑顔に癒されて、お腹もこころもいっぱいになったあと、みっけは大和村の特産品を扱う大和まほろば館に向かいました。
たんかんとすもものカラフルなソフトクリームを味わえる、大和まほろば館
大和まほろば館は自然豊かな大和村の名産品がそろうお店。
テレビでも紹介された、村名物の「HITOSHI弁当」や、大和村産のすももが入った焼き肉のたれは「これじゃなきゃダメ!」 という人もいるほど人気。
最近では、村の女性がつくるお菓子の店「やまとや」のお菓子も評判。
すももクッキー(180円)や、たんかんシフォンケーキ(200円)、島アオサや大和村産の塩を使ったおつまみクラッカー(180円)など種類豊富で楽しい。
※商品は入荷次第での販売になります。
なかでもおすすめなのが、このすももソフトクリーム、たんかんソフトクリーム(共にカップ200円、コーン350円)。おいしさはもちろん、SNS映えする色味のきれいさが大人気です。
※ソフトクリームの提供時間(9:00~16:45)
果物の色そのまま、無着色のソフトクリーム。さっぱりとしたフルーツの風味で食べ飽きない味です。
ランチに続いて甘味でお腹を満たしたあと、みっけは大和村 国直集落に向かいました。
島の日常に受け入れられている感覚。国直夕焼けビールツアー
国直集落にある、福を呼ぶ木、フクギの美しい並木をくぐり抜けたあと、みっけは国直海岸に向かいました。
海岸には、国直で暮らす人々が焚火を囲んでいます。ビールやおつまみを持って、どんどんと人が集まってきます。
この日は、近所の方が作ってくれたポンデケージョや、ミジュンという魚のアンチョビ、なんと、採れたての島マツタケの天ぷらや、島マツタケの炊き込みご飯のおにぎりまでが登場。
「食べて食べて」と言われるがままに、みっけは美味しい料理に舌鼓を打ちます。
「こういう風に、いつも皆さんビールを飲んでいるんですか?」と聞くと、
「夏は海辺で、雨が降ったら公民館のテラスで、なんとなく、みんなが集まっていつも飲んでいるよ」と国直のおじが答えます。
ビールがおいしいな、おつまみがおいしいな、そして、何よりこうして、きれいな景色を見て、ごく普通に、みんなと一緒にお酒を飲める、この感じがうれしいな。
そう思いながら、みっけは盃を傾けます。
国直の空は柔らかく色を変え、奄美の森の深い緑のように、色濃く静かに夜になっていきます。
「また、いつでも、国直に来てね」
そういうみんなに大きく「うん」と頷いて、みっけは眠りにつきました。
撮影/トヨヤマコトネ
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みっけの女子旅 Vol.6|奄美の奥座敷・加計呂麻島で〝そのままの美しさ〟を知る6日目
みっけが訪れたスポット紹介
マテリヤの滝SUPツアー
住所:大和村福元
TEL:0997-57-2828(特定非営利活動法人TAMASU)
料金:1時間 6800円
奄美野生生物保護センター
住所:大和村思勝字腰ノ畑551
TEL:0997-55-8620
営業時間:9:30~16:30
休館日:月(祝日を除く)、年末年始(12月29日~1月4日)
ウェスタナーズカフェ
住所:大和村戸円942-1
TEL:080-1545-2899
営業時間:9:30~18:00
定休日:不定休
大和まほろば館
住所:大和村大棚49
TEL:0997-57-2980
営業時間:9:00~17:00(ソフトクリームの提供は9:00~16:45)
定休日:年末年始
国直夕焼けビールツアー
住所:大和村国直
TEL:0997-57-2828(特定非営利活動法人TAMASU)
料金:無料(ビールほか飲み物持参)
この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER
三谷晶子
三谷晶子さんが書いた他の記事を見る作家、ILAND identityプロデューサー。著作に『ろくでなし6TEEN』(小学館)、『腹黒い11人の女』(yours-store)。短編小説『こうげ帖』、『海の上に浮かぶ森のような島は』。2013年、奄美諸島加計呂麻島に移住。小説・コラムの執筆活動をしつつ、2015年加計呂麻島をテーマとしたアパレルブランド、ILAND identityを開始。