一昨年オープンしたこの『あまみっけ。』のPR動画として作られた、パペットアニメーション「あまみっけ。」を皆さんご存知ですか?
本場奄美大島紬の模様をしたテディベアのみっけが、奄美大島を旅するロードムービーです。
奄美大島の美しい景色とハートフルなストーリーが楽しめる動画はこちら。
みっけが初めて奄美大島に来てから一年。動画の中で紹介しきれなかった素敵なスポットもたくさん。新しいお店も続々と増えています。
一度訪れた人はまた来たくなる、奥深い魅力がある奄美大島。
みっけと共に、全6回で奄美の現在をご紹介します。今回が、最終回です。
−これまでの記事−
みっけの女子旅 Vol.1|空を飛び、こころに触れて、暮らすように泊まる1日目
みっけの女子旅 Vol.2|大島紬というルーツに触れ、大人ピクニックを楽しむ2日目
みっけの女子旅 Vol.4|マテリヤの滝でSUPし、国直ビール体験で大和村を楽しむ4日目
みっけの女子旅 Vol.5|ケンムンの村で釣りイカダとコーヒーを楽しむ5日目
奄美大島南部・古仁屋港より船で約20分、奄美の奥座敷・加計呂麻島へ
宇検村で一日を過ごしたあと、みっけは加計呂麻(かけろま)島へ向かいました。
加計呂麻島は、奄美大島南部の瀬戸内町古仁屋(こにや)港より船で約20分の島。生間港と瀬相港のふたつの港があり、瀬戸内町営定期船フェリーかけろまがふたつの港と古仁屋港を交互に結ぶ形で走っています。また、ほかに海上定期船という船もあり、チャーターも可能です。
詳しくはこちら→加計呂麻島に行く前にチェックすべき3つのポイント。「せとうち海の駅観光案内所」で聞いてきました!
みっけが上陸したのは島の東側にある生間(いけんま)港。車で5分ほどで、諸鈍(しょどん)という集落が見えてきます。
「たこ焼き・定食 かなめちゃん」でゆったりランチ
諸鈍は、加計呂麻島で一番人口が多い集落。
仮面をつけた集落の男性たちが物語性のある踊りを披露する「諸鈍シバヤ」(国の重要無形民俗文化財)や、映画「男はつらいよ 寅次郎紅の花」でロケ地として使用され、現在は宿泊施設となっている「リリーの家」、毎年5~6月頃に赤い花を咲かせるでいご並木などがあります。
その海辺にあるお店、「たこ焼き・定食 かなめちゃん」で、みっけはまずランチを頼みました。
今日のメニューは日替わり定食の手羽元のキビ酢煮(800円)。日替わりの気まぐれ丼は豚キムチ丼(500円)。
カウンターでも海の目の前のテラス席でも食べられます。
また、焼きそば(500円)やカレー(800円)、たこ焼き(300円)などのメニューもあります。
全品テイクアウト可能なので、みっけもたこ焼きをひとつお願いしました。
それから車に乗り込み、みっけは加計呂麻島散策に出かけます。
こじんまりとかわいらしい家並みとカラフルな涼み台がある花富集落

車を走らせて辿り着いたのは、加計呂麻島のもうひとつの港、瀬相港のほうが近い花富(けどみ)集落。
奄美島唄(シマ唄)の唄者、朝崎郁恵さんの出身地としても知られるこの集落は、かわいらしい感じの街並みと海に向かってある涼み台が特徴。
この日も海辺でくつろぐ方がおふたり。ゆったりとした時間を堪能して、みっけはまた車に乗り込みました。
山に溶け込むかのようにそびえ立つ、雄大な木。武名のガジュマル

続いてみっけが向かったのは、武名(たけな)集落。
ここは、大きなガジュマルがあるところ。大人が10人いても手を回すことができないほどの大きさで、神秘と畏怖を感じさせる佇まいのガジュマルです。
木の周辺には草木が生い茂っていて、水辺も近いため、ハブに噛まれる危険性が。
触らず、遠くから眺めるだけにとどめて、木々の美しさを堪能しましょう。
西の端、実久集落で海の青と地元の方々との交流を楽しむ
それから向かったのは加計呂麻島の西の端にある、実久(さねく)集落。
こちらは実久ブルーと言われる真っ青な海の美しさが特徴の集落。
この日は天気がいまいちだから、いつもより青くないとすれ違った集落の方が教えてくれたけれど、みっけにとっては十分すぎるほど美しく見えました。
海の前にある休憩所でのんびりしたり。
すれ違った子どもたちと記念撮影をしたり。
サンゴの石垣が残る集落内を散策したり。
ヤギに出会って挨拶をしたり。
フェリーに乗る前、瀬相港近くの「加計呂麻島のいっちゃむん市場」でお買い物
そして、時刻はいよいよ夕方。
瀬相港発の最終のフェリーに間に合うように、実久集落を出たみっけ。
フェリーに乗る前に、瀬相近くの「いっちゃむん市場」でお土産を購入します。
加計呂麻島産の農産物や海産物、島に住んでいる人々が作るオーガニック石鹸やサンゴや貝殻を使ったアクセサリーやキャンドル、島をイメージしたアパレルブランドの服などかわいらしいものもたくさん。
お土産を購入して、みっけはフェリーに乗り込みました。
時にすこし、自分を嫌いになったり。
このままではいけないのでは、と自分を責めたり。
誰かが悪い、と周りを責めたくなったり。
それは、きっと、生きていると誰でもあること、知ることです。
けれど、本当は、誰も、そんな風には暮らしたくはないのです。
奄美には、それぞれの場所で、それぞれの魅力がある。
それはきっと誰しもが持つ〝そのままの美しさ〟です。
もう、みっけは、自分を嫌いになったりはしないでしょう。
なぜなら、みっけは見つけたから。
この奄美の旅で、それぞれの場所の美しさを、
そして、その美しさを感じて信じる、自分自身のハートのことを。
撮影/トヨヤマコトネ
今回の旅で回ったところ
たこ焼き・定食 かなめちゃん
住所:瀬戸内町諸鈍344
電話番号:0997-76-0132
営業時間:11:30~14:00(13:30 LO)
加計呂麻島のいっちゃむん市場
住所:瀬戸内町瀬相742-39
電話番号:0997-75-0290
営業時間:8:30~18:00
定休日:年始・旧盆
この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER
三谷晶子
三谷晶子さんが書いた他の記事を見る作家、ILAND identityプロデューサー。著作に『ろくでなし6TEEN』(小学館)、『腹黒い11人の女』(yours-store)。短編小説『こうげ帖』、『海の上に浮かぶ森のような島は』。2013年、奄美諸島加計呂麻島に移住。小説・コラムの執筆活動をしつつ、2015年加計呂麻島をテーマとしたアパレルブランド、ILAND identityを開始。