奄美特有の「アレ」を食べておいしいヤギ乳に
奄美空港のほど近く、奄美大島が一番“くびれている”赤尾木に「それいゆふぁ~む」はあります。
「ふぁ~む(農園)」という名ですが、テラス席を用意したカフェといった店構え。
看板商品は、濃厚なヤギ乳を使ったソフトクリームです。
動物好きがこうじ手探りで農園開業
代表の勝島利美さんは奄美大島出身。
いつかは奄美大島に根付いた仕事をと考え、動物好きがこうじて「それいゆふぁ~む」を始めたそう。
人間はもちろん、島にも動物にも優しい安心安全な食づくりを目指しています。
小さな農園の中にはたくさんの犬や、ヤギ、養蜂のほか、「社団法人エコロジーカフェ」の委託を受けて、絶滅危惧種動物の保護も行っているとのこと。
現在はマダカスカルリクガメと、「バイバイ!」と声高らかにおしゃべりしてくれるコキサカオウムを保護していました。
三角屋根の母屋はヤギ舎を改装したものだそうです。
ここにいたたくさんのヤギたちは、いまは別のヤギ牧場で暮らしているとのこと。
ヤギは通常、生草を食べますが、それでは乳に臭みがついてしまうそうです。
「それいゆふぁ~むではヤギたちに、牛を育てる酪農家と同じ乾燥させた干し草を与えています。それと、ヤギたちの健康を考え、黒糖焼酎を作るときに出る酒粕を混ぜています。黒糖焼酎の酒粕は液体状なんですよ」
それいゆふぁ~むでは、カフェメニューを楽しむほかに、3月からはヤギ乳の殺菌・菌測定・チーズ加工などの工程をガラス越しに見ることが出来るとのこと。
最初はチーズとソフトクリームだけだったメニューもずいぶん増えたそうです。
ランチメニューに書いてあるのは、島ブタのロコモコや、マンゴーやパッションフルーツを使ったフルーツカレーなど、どれも食欲をそそります。
ココナッツオイルで揚げたヘルシードーナツ・マラサダ
ハワイびいきだという勝島さんのオススメメニューは、ハワイの定番おやつ「マラサダ」
農園のヤギミルクを使ったドーナツ生地を、ヘルシーなココナッツオイルでサクッと揚げて、ココナッツミルクパウダーと島ザラメをまぶしたというもの。
ふわふわの生地に埋もれるように大きな口でかぶりつくと、中からはとろりと蜂蜜が。
とっても甘いけど、しつこさや脂っぽさは全くありません。
また、ヤギ乳を使った石けんと、農園の蜜蝋を使ったキャンドルも要チェック。
上質な脂肪分を多く含んだヤギ乳は保湿成分が高いんです。
泡立てると優しいミルクココナッツの香りが広がりました。
「ふつう、こういう石けんは手作りが多いと思うのですが、石けんは肌に直接触れるモノですから、安全を考えてしっかり化粧開発会社と協力して作っています」
蜜蝋を使ったキャンドルも、もちろん農園の養蜂場のもの。
通常の蝋を使ったアロマキャンドルは、燃えるとどうしてもススが出て空気を汚してしまうけれど、蜜蝋は空気をきれいにするとか。
鉄分いっぱいの島野菜ハンダマが入ったスムージー
島のフルーツや野菜をふんだんに使用したスムージーもぜひ味わって欲しい逸品。
写真はドラゴンフルーツスムージー。
ドラゴンフルーツの他にパッションフルーツとヨモギ、蜂蜜、それに「ハンダマ」という島野菜が使われており身体にもおいしそう。
ほかにも、島在住のアーティストが作ったハンドメイドアクセサリーや、提携ホテルのマスコットキャラクターであるヤギのぬいぐるみ、オシャレなサングラスなども販売しており家族みんなで楽しめます。
空港に近い「それいゆふぁ~む」なら、お土産選びにもドライブの一休みにも活用できます!
それいゆふぁ~む&ヘルシーアイランドカフェ
住所:鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木1346-1
TEL:0997-69-4802
営業時間:9:00~17:30
※夏季は営業時間の変更あり
定休日:無休
この記事を書いたフォトライターPHOTO WRITER
コヤナギユウ
コヤナギユウさんが書いた他の記事を見るデザイナー/イラストレーター/エディター。(株)yours-store代表取締役。東京ナイロンガールズ編集長。1977年生まれ。新潟県出身。好奇心旺盛で天真爛漫な性格から、旅先の風景や出会った人の見せる素が魅力的な写真に、言葉やイラストを載せた絵日記風のブログが大人気。